エビデンスという言葉をよく耳にしますが、実際に理解している方は多くいません。
エビデンスの使い方を理解し、作り方についても知っておけば、さまざまなビジネスシーンで活用することができます。
本記事では、意外と知られていないエビデンスについて、初心者でもわかりやすく徹底解説していきます。
- 他の人と差別化を図りたい
- ビジネスで活用したい
- もっと権威性を持ったプレゼンをしたい
こんな人には、オススメの内容となっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
エビデンスとは？
エビデンスとは、信念や事実を裏付けるために用いられる情報です。
物理的な物である場合もあれば、思考、スピーチ、文章である場合もあり、ビジネスシーンだけではなく、多方面で活用されています。
例えばエビデンスは、裁判、研究、科学など、さまざまな分野で活用されており、根拠を示すための重要な手段です。
エビデンスは関連性があり信頼できるものであり、証言、文書、写真、およびビデオまたはオーディオ録音の形で提供されます。
このエビデンスは、主張された点を裏づけるために使用されます。
論点を証明しようとする場合、信頼できる証拠源のみを使用することが重要です。
たとえ信頼できる情報源からの証拠であっても、エビデンスはそれが主張されているポイントに関連するものでなければなりません。
エビデンスとファクトの違いとは？
エビデンスとファクトの違いは、証拠が主張を裏付けるために使用されるのに対し、事実は単に真実として受け入れられるという点です。
例えば、地球が丸いというのは事実ですが、その根拠は宇宙飛行士や人工衛星、写真などさまざまなものがあります。
事実は、何の証拠もなく真実として受け入れられ、何の裏付けも必要としないものです。
一方、エビデンスは、主張の裏付けとして使われるためには、検証可能で信頼できるものである必要があります。
エビデンスは事実に基づかなければなりませんが、事実が真実として受け入れられるためには、必ずしも証拠が必要ではありません。
エビデンスは業界によって使い方が異なる
エビデンスの使い方は、業界によって異なります。
さまざまな場面で活用されるエビデンスですが、適切な使い方を知らないと効果を発揮しません。
そこで以下では、業界別のエビデンスについて解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
IT業界のエビデンス
IT業界のエビデンスとは、開発工程でシステムが正常に動作しているかを示す根拠として活用されています。
主に以下のデータがエビデンスです。
- ログデータ
- データファイル
- スクリーンショット etc
リリース前のテスト工程で、システムが正常に作動しているか確認し、最終確認のために活用されます。
行政分野のエビデンス
行政分野では、EBPM（Evidence-Based Policy Making）の意見交換会で活用されています。
主に以下のデータがエビデンスです。
- 記述統計
- 分析統計
（参照：総務省～有識者意見交換会～）
政策を決めていく場合に、統計に基づいて方針決定をおこなっていきます。
その際に活用されるデータが、エビデンスとなります。
医療業界のエビデンス
エビデンスを最初に使っていたのが、医療業界です。
根拠のない健康法が出回り炎上したため、医療業界に強く情報の根拠が求められたからです。
医療業界のエビデンスは以下です。
- 科学的根拠
- 臨床研究結果
（参照：日本理学療法士学会）
医師の技能や患者の臨床問題を解決し、そのデータをエビデンスとして活用しています。
ビジネスシーンでエビデンスを活用する3つのメリット
ビジネスシーンでエビデンスを活用すると、どのような効果が得られるのか、以下に紹介していきます。
メリットについて知ることで、よりエビデンスの魅力を感じることができます。
ぜひ参考にしてみてください。
定量的な会議を実現できる
エビデンスは、会議などのビジネスシーンでも有効です。
会議やプレゼンテーションでおこなわれる議論や主張の裏付けとして、使用することができます。
エビデンスに基づく会議は、より生産的で集中できるため、人気を集めています。
エビデンスを用いることで、会議の参加者は、十分な情報を得た上で定量的な判断を下すことが可能です。
エビデンスベースのミーティングでは、参加者は自分の意見を裏付ける証拠を提示します。そして、他の参加者はその証拠を評価し、受け入れるかどうかを決定しなければなりません。
エビデンスベースの会議が有益なのは、参加者が論理的かつ客観的な方法で批判的に証拠を評価する必要があるからです。
これにより、次のステップにいくための意思決定が可能になります。
発言や提案に具体性を持たせる
ビジネスシーンでは、発言や提案をできるだけ具体的にすることが求められます。
つまり、解釈の余地を多く残すような大雑把な発言は避けるべきということです。
エビデンスは、あなたの主張を裏付ける証拠に裏打ちされた、焦点を絞った具体的なポイントを提供することができます。
エビデンスを活用することで、信頼性を高め、説得力のある議論をおこなうことができます。
問題点を明らかにできる
ビジネスシーンでは、問題についての背景情報を明確に説明できることが求められます。
エビデンスを活用することで、問題の背景や事実を知り、その重要性を明らかにすることができ、あなたの視点をより理解するのに役立ちます。
また、特定のトピックについて議論する場合、明確な説明と相互参照点を提供することができるため、あなたの議論をさらに強化することが可能です。
ビジネスシーンにおけるエビデンスの使い方
ビジネスシーンで証拠を使用する場合、その潜在的な用途を認識することが重要です。
エビデンスは、あなたの意見を真剣に受け止めるための裏付けとして使用することができます。
また、最新の業界動向を把握し、将来の動きや投資に関する賢明な決断を下すためにも、エビデンスが役立ちます。
そこで以下では、ビジネスシーンにおけるエビデンスの使い方について解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
根拠としてのエビデンス
エビデンスは、さまざまな状況で使用できますが、情報提供のためだけに使用されるのではないことに注意する必要があります。
エビデンスは、論点を証明するため、あるいはあなたが下した結論を裏付けるためにも使用することができます。
エビデンスを証明として使用する場合、適切な出典と事実や数字の裏付けを確認することが重要です。
そうすることで、他の人があなたの結論をより容易に理解し、受け入れることができるようになります。
エビデンスは、あなたの提供する情報に信憑性があるか、証拠として提示するものです。
形跡としてのエビデンス
形跡としてのエビデンスとは、会議や顧客との打ち合わせの内容を記録として残しておくことです。
上場企業では、株主に議事録の開示を求められることがあるため、エビデンスは必要となります。
また、顧客との打ち合わせの中で、口頭契約が発生する場合があり、エビデンスとして残しておくことで、トラブル防止へとつながります。
ビジネスシーンでは、正しい活用方法として知っておくと良いでしょう。
根拠となるエビデンスの正しい作り方
根拠となるエビデンスの正しい作り方について解説していきます。
エビデンスを作成する場合、以下の手順に沿っておこなってください。
1.問題を提起する
2.問題に対する解決策を書き出す
3.解決策に対する数値データを収集する
上記の手順をおこない、必ず統計に基づいたデータ収集をおこなうと良いです。
分母が大きくなればなるほど、データに対しての信頼性が増していきますので、エビデンスを作成する際には押さえておきましょう。
エビデンス作成のコツとは？
エビデンスを作成する場合のコツについて解説していきます。
コツを掴んでおくことで、失敗しないエビデンス制作が可能になります。
ぜひ、参考にしてみてください。
因果関係を明確にする
エビデンスを作成する場合、提起した内容との因果関係が必要となります。
因果関係がわかりにくい場合、提起した内容の信憑性や信頼性が低下してしまいます。
因果関係とは、提起した内容を肯定するために必要な情報であり、関連性の高い内容です。
ラフスケッチでも構いませんので、一度書き出しをおこない、関連性があるか確認すると良いでしょう。
数値を用いて比較対象を作る
エビデンス作成のコツとして、提起した内容と数値で比較できる項目を準備しておくと良いです。
比較対象があることで、より具体的に相手に伝わりやすい内容にすることができます。
数値を用いたエビデンスであれば、あなたが提起した内容に信憑性や信頼性を持たすことができ、プレゼンや商談などで役立ちます。
エビデンスは、1つの根拠を示すために、複数の情報が必要でああることを覚えておきましょう。
まとめ
エビデンスは、情報に基づいた意思決定や主張の裏付けをしたい人にとって、重要なツールです。
自分の発言を具体的にし、問題を明確にし、ビジネスシーンでのエビデンスの使い方を知ることで、自分の意見を真剣に受け止めてもらうことができます。
また、証拠としてのエビデンスの使い方を理解することで、説得力のある議論を行い、自分の結論をサポートすることができます。
ビジネスの世界に飛び込む前に、エビデンスについてもっと知るようにしましょう。
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